社会・制度

結婚するつもりは8割未満に。第17回調査を「相手・仕事・子育て」で急がず読む

結婚するつもり8割未満という第17回出生動向基本調査を伝える若い社会人の街角

「いずれ結婚するつもり」と答えた18〜34歳の未婚者は、男性75.1%、女性77.8%だった。数字だけを見れば強い変化だが、ここから「若い世代は結婚を望まなくなった」と一言で結論づけるのは早い。調査には、交際、結婚観、出会い方、子どもを持つ意向、働き方など、別々に扱うべき項目が並んでいる。

この記事の要点
第17回出生動向基本調査の8割未満は、18〜34歳の未婚者に尋ねた「いずれ結婚するつもり」の割合です。意向・交際・出会い・子どもの数を一つの原因にまとめないことが、数字を読み違えない出発点になります。

📊 制度・手続き・変更点の比較要約表

対象区分 主な変更点・新ルール 利用者・影響を受けるポイント
従来型ルール 既存の手続き・仕様 移行期までの経過措置が適用。
新運用ルール オンライン・最適化対応 事前手続の簡易化と締め切り厳守が必須。

「8割未満」はどの人の、どの意向か

四つの無地カードを並べて複数の調査項目を分ける手元
意向・交際・出会い・実態を同じ数字として扱わない

今回公表されたのは、国立社会保障・人口問題研究所が2025年6月に実施した全国調査の結果概要だ。独身者調査は18歳以上55歳未満の未婚者、夫婦調査は妻が55歳未満の夫婦を対象にしている。独身者調査の有効票数は6,756、夫婦調査は5,024で、同じページに載る数字でも回答者は同じではない。

意向の数字は「いまの予定」を尋ねたもの

18〜34歳の未婚者で「いずれ結婚するつもり」と考える割合は、男性75.1%(前回81.4%)、女性77.8%(前回84.3%)だった。一方で、「一生結婚するつもりはない」と答えた人のうち約4割は、将来その考えが変わる可能性があると答えている。意向は固定された属性ではなく、時点ごとの回答として読む必要がある。

調査の範囲を先に置く

この調査は、結婚・出産の実態と背景を継続的に把握するためのものだ。世代全体の将来を予言する調査でも、個人にどの生き方がよいかを示す調査でもない。数字を社内資料や家族の会話で使うなら、対象年齢と「未婚者への意向調査」という条件を一緒に置くと、見出しだけが独り歩きしにくい。

「相手がいない」だけを結論にしない3つの数字

カフェで落ち着いて会話する二人の大人
一つの理由に決めつけず、異なる条件を考える

25歳以上で「結婚したいが独身でいる理由」は「適当な相手がいない」が最多だった。ただし、同じ調査概要ではこの割合が前回から減ったことも示されている。最多の回答だけを取り出して、今回の意向変化を全部説明することはできない。

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見る数字今回の概要で示されたことここから直ちには言えないこと
結婚の意向18〜34歳で男女とも8割未満誰もが結婚を望まないということ
交際恋人がいる割合は男性19.6%、女性27.8%交際の有無だけが意向を決めること
結婚の利点「経済的余裕」などを利点とみる割合が低下家計だけが変化の原因であること
生活スタイル「欲しいものを買うお金が少ない」が増加その回答が結婚意思を直接変えたこと

価値観と環境を同じ箱に入れない

結婚に利点があると考える割合では、「子や家族をもてる」「精神的やすらぎ」「経済的余裕」が下がり、「愛情を感じる人と暮らせる」は上がった。ここには、結婚に期待するものの変化が見える。ただし、価値観の回答と、収入・住居・雇用などの環境を同じ原因として扱うことはできない。

注意点
「相手がいない」「お金が少ない」「結婚の利点が変わった」は別の設問です。ひとつの数字を、少子化や世代全体の原因として言い切らないようにします。

出会い方と子どもの数を同じ変化として扱わない

家庭のテーブルに置かれた無地のノートと閉じたパソコン
生活設計には働き方や住まいなど異なる条件がある

夫婦調査では、職場や友人を介した結婚が減り、アプリなどで知り合った夫婦の割合は20.2%となった(前回11.0%)。出会い方の変化は明確だが、これを結婚意欲や出生数の理由と直結させることはできない。出会いの経路と、その後の生活設計は異なる段階の話だからだ。

子どもの数は夫婦調査の結果として読む

結婚15〜19年の夫婦の最終的な出生子ども数は平均1.86人で、前回の1.90人から低下した。概要では、1子から2子への移行が低迷していること、初婚年齢が30歳以上の夫婦では結婚時の予定子ども数を実現できていない割合が高いことも示されている。

ここで大切なのは、未婚者の希望する子ども数と、長く結婚している夫婦の出生子ども数を同じグラフのように扱わないことだ。前者は意向、後者は生活の経過を含む実態である。

家族や職場で引用する前に見る4項目

無地の紙を虫眼鏡で丁寧に見る手元
統計を引用する前に対象と設問の範囲を確かめる

新しい全国調査は、家族形成をめぐる議論の入口にはなる。ただ、当事者の事情は、働き方、健康、住まい、介護、地域、人間関係などで異なる。数字を使う場面ほど、次の4項目をそろえておくと話が急ぎ足にならない。

  • 誰への質問か:独身者か、夫婦か。年齢の範囲はどこか。
  • 何を尋ねたか:意向、交際、出会い、出生子ども数のどれか。
  • いつの調査か:今回の調査時点は2025年6月30日現在。
  • 言えないことは何か:回答の変化から単一の原因や個人の正解は導けない。

第17回調査が示したのは、結婚・子育てをめぐる見方が一様ではないことだ。数字を「する/しない」の二択に押し込めず、どの設問の、どの生活段階を見ているのかから話し始めるほうが、周囲の選択を急かさずに済む。

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出典・参考リンク

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  • 公式発表されている最新の実施スケジュールと締め切り時刻を確認する
  • 本人確認書類や事前アカウント連携などの準備物を手元に揃える
  • 混雑が予想される最終日を避け、余裕をもった早期手続きを心掛ける

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